経営理念

 現代の耐震設計法は、「大地震」に対する備えを、材料や基本的な構造は変えずに、計算法や想定の変更で賄おうとする方法です。これは、1940年~1960年代の地震の静穏期に米国で観測された地震動の研究によって作られ、我が国の新耐震基準を始めとする各国の耐震規準の骨格になっています。コンピュータを駆使した複雑な「耐震計算」によって、長大、巨大な構造物、高層ビル、原子力施設などが、環太平洋地震帯地域や欧亜地震帯地域に続々と設計され建設されました。
 しかし、20世紀末から、21世紀にかけて、計算では大丈夫である筈のこれらの施設が、実は、安全でないことが1994年のノースリッジ地震、1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災などで、甚大な被害とともに示されました。現代の耐震設計法は、想定地震が大きくなったり、計算法が変わったりすれば、大規模な耐震改修工事を余儀なくされること、さらに、改修工事をしても、新想定を超える地震では被害を生じ、結局取り壊しになることは、冒頭に述べた方法論的特徴から明らかですが、現在の耐震補強を巡る混迷した状況と最近の震災事例にも端的に現れています。
 SRFは、大地震に対して、計算を変えるのではなく、材料と構造を替える方法です。「中小地震までは、鉄・コンクリート等で、大地震に対しては、その外側にしなやかで切れない材料で」という2段構えにすることで、安全性を容易に、安価に、かつデザインや機能を犠牲にせずに付与することができるようになります。この意味を込めて、SRF工法で補強することを『+SRF(プラス エスアールエフ)』と呼ぶこととしました。+SRFは、機能性、快適さを追求して、これまでより、軽量で安価であり、かつ、今日の厳しい地震環境においても、より安全な新しいタイプの施設を創る技術です。
 当社は、2016年4月に社名をSRFプラスに変更し、建築物も含めてSRF工法を普及することで安全で快適な街づくりに貢献することに役立ちたいと願っています。 五十嵐俊一